宇都宮市で歯科医院を開業している江俣です。
当院には前医で根の病気や歯周病で抜歯しと診断され、なんとか歯を保存できないかといらっしゃる方が多く来院されます。残念ですが抜歯と診断することもありますが、精密根管治療でまだ回復の見込みはあるように思われる歯も多いです。
こちらの患者さんも、お痛みがあり他の医院で抜歯と診断されたそうです。
レントゲン写真を見ると確かに根の病気は大きいですが(赤線)、すぐ抜歯となるには時期尚早のような感じもします。精密根管治療おこない、まだ回復の見込みはあるように思われます。現状をご説明させていただき、治療を行うことにしました。
ラバーダムを装着し、マイクロスコープ(手術用顕微鏡)で歯の中を探っていくとかなり細菌感染を起こしていました。その感染を除去しキレイにしていったところすぐ違和感も消え、膿も出なくなりました。根管充填(最終的な詰め物をしました。治療時間は1回が約60分で、治療回数は3回です。それ以上おこなっても反対に感染させてしまいます。
治療前のレントゲン写真と比較し、病気の像も小さくなっています。
現在、治療用仮歯を入れてしばらく経過観察をして、病変の縮小やその他症状を確認したところでかぶせ物の治療に移行していきたいと思います。
当クリニックでは、インプラント治療も行っていますが、歯を保存する治療にも力を入れています。どちらが正しいのではなく、どちらも必要な治療ですので、それぞれのメリット、デメリットなどを比べていただいて最良の選択をしていただければと思っています。