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2017.10.23 新着トピックス 歯科医院に通院していたにも関わらず2

みなさん、こんにちは宇都宮市で歯科医院を開業している江俣です。

台風の影響はいかがでしょうか?被害がでてないかとても心配です。

 

今回は前回に引き続き歯周病治療のお話です。

特殊なケースを除いて、重度歯周炎になるのは、相当長い期間がかかっています。10年単位とかです。『最近 急激に歯周病になった!』ということはありません。前回も話したように重度に歯周病が進行すると歯周病専門医でも全ての歯を治すことはできません。そのため初期、中等度歯周炎の状態で発見し治療を開始することが最も重要です。初期、中等度歯周炎では、症状がないことが多いので患者さん自身もわかりません。そのために質の高い診査と診断が重要です。

 

専門的歯周病検査には以下2つが必須です。

 

①専門的歯周組織検査をしているか?

歯と歯肉の隙間を測る歯周ポケット歯の周り6点を測定し記録する6点法で計測します。1点法、4点法の検査では進行した部位を見逃してしまいます。6点×28本=168箇所を測定することになります。そのほかに出血部位、排膿部位、動揺度合い、分岐部病変を1歯ずつ行います。歯周病専門医や歯周病認定歯科衛生士が行えば、検査時間も早くて検査値も正確です。

6点法

1点法による簡易検査(保険用語で基本検査ともいいます)

6点法

 

6点法による専門的歯周組織検査

6点法

比較すると、情報量がかなり違います。

 

②X線撮影デンタル14枚法を検査しているか?

パノラマレントゲンではお口の中の状態の全体像を見るのが目的で、進行している歯周病は写ってきていないケースがあります。中等度以上歯周病には1歯、1歯の周囲の骨の状態を詳しく見ることのできるデンタル14枚法が必要になります。デンタル14枚法撮影は時間がかかり、技術的にも難しいです。

 

パノラマレントゲン

パノラマレントゲン

 

デンタル14枚法
同じ患者さんのデンタル14枚法です。

デンタル14枚法

通院していたのに悪くなった患者さんは、初期、中等度の状態で質の高い歯周検査を行っていないか、歯周病検査はしているが、検査が簡易でスルーして発見できず、なんとなくお掃除をして終わりなのではないでしょうか?当院では以上のような歯周病専門検査をおこない進行した歯周病を見逃さないようにしています。