みなさん、こんにちは。江俣歯科医院院長、歯周病指導医・インプラント専門医の江俣です。
毎日の診療で抜歯の原因は以前は歯周病、虫歯が多かったのですが、現在は歯根破折が多いように感じます。
歯の根っこが折れてしまう「歯根破折」で一番厄介なところは、初期の段階で分かりにくいところです。目では見えず、レントゲンでも全く異常が見られないことも多いため、初期の段階で見つかることは稀と言っていいでしょう。症状は歯がズキズキする 歯ぐきが赤く腫れる。この段階になるとようやくレントゲンで破折した状態が確認されるようになります。歯ぐきから膿が出てくることもあります。
歯根破折の原因は神経を取った歯が原因です。水分が抜けた枯れ木のように、衝撃に対して弱くなり、割れやすくなります。そこに、太い金属の土台が入っているとクサビの力が歯根の方向に伝わるため、歯根が割れやすくなります。
基本的に深い位置で割れてしまった歯は抜歯となることがほとんどです。しかし、ケースによっては矯正治療を用いて極力歯を抜かない場合もあります。予防として
神経をとった歯の破折は中年以降から徐々に増えてきます。