スリランカ・スタディ 歯周病の進行には個人差があります | 宇都宮市で歯医者・歯科をお探しなら江俣歯科医院

新着トピックス

宇都宮市の江俣歯科
ご予約:028-643-2525

駐車場11台完備

2018.08.20 新着トピックススリランカ・スタディ 歯周病の進行には個人差があります

みなさん、こんにちは江俣歯科医院院長、歯周病指導医・インプラント専門医の江俣です。

 

お盆休みはいかがでしたか?私は自宅で秋の学会発表や講演の依頼の準備のためのスライド整理や文献検索でした。(笑)
文献を整理していて、スリランカ・スタディと呼ばれている有名な文献があり、ご紹介しますね。

 

文献の内容は、
スリランカの茶畑で働く方々を対象に行われた調査です。当時の彼らには、歯をみがくという習慣はなく、もちろん歯科医院もありませんでした。つまり、一切の予防も治療もない状態でした。この環境の中で、歯周病がどのように進行するのかを15年間にわたり追跡し、その結果には驚くべきものがありました。

対象の81%の方々はゆっくりと歯周病が進行していきましたが、83%の患者さんは、ほぼ歯を失わず安定で推移、20%弱の人は歯を失い、特に全体の5%に相当する人は、急速に歯を失っていました。

 

またもうひとつ有名な文献があります。

この文献はアメリカで行われた調査で患者さんに、治療とメインテナンスを行い、平均20~22年間、長い人は50年間にわたり予後を観察した調査結果もほぼ同様な傾向を示しています。

8割が罹患していると言われる歯周病は決して同じではなく、実に様々な病態があり人によって大きな差があるということです。