みなさん、こんにちは宇都宮市で歯科医院を開業している江俣です。
8月も今週で終わりですね。
今回は最新の歯周病と全身疾患のトピックスを紹介します。
米ニューヨーク州立大学は、「女性の健康イニシアティブ観察研究」に参加した54~86歳の女性約6万6000人を対象に、平均8.32年間にわたる追跡調査を行い、その結果、7149件の「がん発症」が確認され、「閉経後に歯周病になると、発がんリスクが約14%上昇する」とする大規模研究の成果を、米がん学会(AACR)の学会誌に2017年8月1日に発表しました。
ただ、今回の研究は、直接的な因果関係を証明するものではなく、歯周病が発がんリスクに関連する明確な根拠は明らかになっていません。
しかし発表者のWende氏は「歯周病は全体的な健康を表す指標だ。歯周病菌が口腔内の組織から血流に侵入したり、消化器や呼吸器を介して他臓器に到達したりした結果、局所または全身の炎症を引き起こしている可能性があると推測する。」と述べています。
私も毎日臨床で歯周病の患者さんを診察しているとWende氏の考えに同感です。
閉経後に「歯周病」になると「発がんリスク」が約14%も上昇する。