駐車場11台完備
みなさん、今日は宇都宮市で歯科医院を開業している江俣です。
夕方は、6時まわると暗くなってきました。急に秋めいてきましたね。
今回は歯の治療でも最も難しい再根管治療のお話です。
日本では根管治療は抜髄根管と感染根管とに分類しますが、世界基準では、Initial Treatment(初期治療)とRetreatment(再根管治療)とに分類します。再根管治療は初期治療に比べて圧倒的に難易度が増します。日本の歯科治療の中で近年むし歯の数は年ごとに減ってきています。しかし根管治療においては、日本は欧米先進国の中で際立って再治療が多いといわれています。根管治療の再治療は難治性(治療自体が難しく、しかも治りにくい状態)になりやすく、抜歯に至るケースが多くなります。当院での精度のよい被せ物をおこなうときの再根管治療をご紹介します。
①診療時間
1回の治療時間を長めにとり、治療回数は症例によりますが、2から3回で終了します。根の病気が治らないときは、外科的歯内療法という処置【14.12.01】外科的歯内療法をおこないます。根管治療の回数が多いほど感染します。
②ラバーダム防湿法 隔壁の作成
③高倍率の拡大鏡を使用します。
④必要に応じてCT検査をおこないます。
⑤根管治療に使用する器具は最も技術革新の進んだ分野です。
従来は手用のステンレスファイルでしたが、現在は手用ファイルは使用しません。十分な柔軟性を持ち、より神経を除去できるニッケルチタンファイルとアダプティブモーションを備えているエレメントモーターを使用し、しっかりと汚れをとりパワーを備え、ある一定以上の負荷がかかると一時停止・逆回転して、組織の削りすぎを防ぎます。
エレメントモーターとニッケルチタンファイル
⑥根管充填
世界的に良好な予後が報告されている米国の歯内療法専門医の多くが行っているCWCT(Continuous Wave Condensation Technique)法で根管充塞を行います。
43歳 女性の患者さんが他の医院で根の治療をしてるが、痛みが引かないので来院されました。かなり大きな根尖病巣があり、そこに薬材が押し出しだされています。
3回で根管治療を終了しました。症状が消失しないときは外科的歯内療法をおこないます。
現在症状もなく被せ物の治療にはいっています。