駐車場11台完備
2月28日から8日間AO(Academy of osseointegrati アメリカインプラント学会)に参加してまいりました。その間お休みをいただき大変ご迷惑をおかけしましこたことをお詫び申し上げます。
今回の学会の舞台は松坂の所属するレッドソックスの本拠地があるボストンです。デトロイトでメカニカルトラブルがあり乗り継ぎの飛行機がキャンセルなり、家を出て25時間後にホテルに着きまして、話には聞いていましたが最低気温―10度(北海道旭川程度)には驚きました。
参加人数は5000人と全世界のインプラントロジストが集結し最大級のものとなりました。日本からも約100人のドクターが参加し若い歯科医師が多かったようです。いかにもアメリカ的な学会(ショウアップされた、楽しませてくれる)で、最新のトピックス・マテリアル・手技が多く紹介され、これからのインプラント治療の新時代を感じさせられる内容の濃い3日間でしたが、メインセッションの感想はEvidence(確固たる十分な研究結果)がなければグローバルスタンダードではコンセンサスは得られない、まだ確立していないテクニックやメーカー主導の治療方法は徹底的にたたかれるとうことを痛感しました。 メインホールは何千人もが着席できる広さで、朝から夜まで超満員でした。 世界からインプラントロジストが集結しました。
具体的にインプラントの形状・接合部分の議論がなされ、第3世代のインプラントが一部紹介され、更に骨との結合までの期間が短縮される日も近くなりそうです。より早くより痛くなく・・・ということを全世界が待ち望んでいるようです。 インプラント界の重鎮の先生、アメリカでしか逢うことのできない先生との再会も海外遠征の大きな魅力のうちの一つですし、休憩時間中には、世界中のインプラントに関係するメーカーが自社製品をアピールする展示会を見て回ります。今回特に目新しいものはありませんでしたが、日本では手に入れることが出来ないものを中心に日常で使用する器具や材料を調達してきました。
2日目には世界的に審美歯科で有名な Dr H.Salama のコースを選択しました。
審美歯科の大御所スイスのDr Grunderと
なぜ日本製のインプラントを使用しないのか?
海外の学会に参加していつも思うことは、日本製のインプラントの話は全く出現しません。どういうことかといいますと、確かに自動車の世界では日本のトヨタが品質・マーケティング等、どの面をとっても世界一です。一方インプラントに関してはどうでしょうか?日本製のインプラントは実績という点で明らかに世界に遅れを取っており、世界標準レベルでEBM(科学的根拠のある治療)が認知されているものは残念ながらまだないということになります。しかしこれから世界主要メーカーと遜色無いものが開発されつつあると感じておりますので、これからどんどん追いついていくと思われます。
夜のボストンの町並み
28日からの内容の濃い学会に参加した後、ジョージア州アトランタの診療所にて2日間の研修を受講してきました。現在インプラントの世界では名実共に世界最高峰に位置づけられているチームアトランタと呼ばれる診療所があり、今回のAOの学会会長であるモーリス・サラーマ、が所属する診療所にて2日間日本人約20人が特別な研修を受けてきました。そこでは、まだ学会にも発表されていない知識や技術を学ぶことができすばらしい内容でした。
右はチームアトランタのDrモーリス・サラーマ左は、Drデビッド・ガーバー、
最新の治療が行われるチームアトランタ内の診療室。50人のスタッフがいるそうです。
歯科衛生士と
最新器具を備えてるオペ室
アトランタからデトロイトで乗り継ぎ2時間半、デトロイトから成田まで約13時間と帰りのフライトの長さにはさすがに参りましたが無事6日の夕方に日本に帰国することができました。非常に実りの多い今回の学会と研修で今回学んだことをまた臨床に活かせるよう努力してまいります。