骨の厚みが不足しているのでインプラントは出来ないと言われ、あきらめていた。
上顎洞挙上術【サイナスリフト】の治療例 62歳男性
このときの臨床判断は安全確実な治療を優先し、同時にインプラント埋入はせず、2ヶ月たって歯肉が治ってからインプラント埋入しました。
骨や歯肉がある症例では抜歯即時無切開手術はとても有効ですが、速さより、安全・確実な治療を優先したいとおもってます。
患者さんは、右上奥歯をインプラント治療を希望されて来院された62才の男性の方です。上顎洞底の位置が低く、CT撮影で外側の骨も喪失してることがわかりました。奥歯の上には上顎洞という空洞(黄色の矢印の線)がありこのままではインプラントが上顎洞内に突き抜けてしまうためインプラントの手術ができません。
サイナスリフト(ラテラルウインドウテクニックによる上顎洞底挙上術)にて同時インプラント埋入しました。
CT画像
開窓(骨の削除)はお痛みや腫れが出ないように出来るだけ小さくします。
治療中は麻酔医による静脈鎮静法を併用しています。静脈内鎮静法とは麻酔専門の医師が手術による不安や痛みを取り除き、血圧上昇や呼吸不全をふせぐ全身管理を行なう目的と、静脈から痛み止めや腫れ止めを処方でき、手術が安全かつスムーズに行なうことが可能です。手術中は、全身麻酔とは違い、意識はありますが半分眠ったような状態になりますので、緊張がほぐれて、だいぶ楽に手術を受けていただけると思います。
サイナスリフト治療中
インプラントが2本はいりました。上顎洞(黄色い線)があがったのがわかりますね。